コース料理では、多くの場合、食後にコーヒーが提供されます。対して、仕事の休憩中などにコーヒーを楽しむ場合は、食間もしくは食前にコーヒーを飲んでいることになります。
はたして、コーヒーを飲むのは食前と食後のどちらがよいのでしょうか。ここでは、食後と食前のコーヒーの違いについて、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
コーヒーを食後に飲むのと食前に飲むのとでは、それぞれメリット・デメリットがあります。期待できる効果が異なるので、どんな効果を最も期待してコーヒーを飲むのかによって、食後・食前どちらがよいのかも異なります。
食前にコーヒーを飲むメリットは、空腹感が抑えられることと、コーヒーに含まれるクロロゲン酸の効果で脂質の分解が促進されることです。
コーヒーにはこの2つの働きがあるので、食前に飲むと食べすぎを防ぎ、余分な脂肪を蓄積しにくい体内環境をつくる効果が期待できるのです。
また、クロロゲン酸は糖の吸収をおだやかにする効果もあるので、血糖値の上昇と、それに伴うインスリンの分泌を抑えて脂肪の蓄積を防止してくれます。
コーヒーに含まれるカフェインとクロロゲン酸には血行を促進する効果もあります。体温は食事をとると上昇し、食後は何もしなくても代謝が良くなっている状態ですが、食前は食後よりも冷えを感じやすい状態です。
このときにコーヒーを飲むと血行を促進し、体を温めてくれるというわけです。ホットコーヒーであれば、より体を温める効果が期待できるでしょう。
コーヒーには胃液の分泌を促進する効果があります。食前は胃が空っぽの状態であるため、食前にコーヒーを飲むと胃が荒れて、お腹が痛くなったり気持ちが悪くなってしまったりする場合があります。胃の弱い人や体調不良のときは、食前のコーヒーは避けるのがおすすめです。
前項で紹介したように、コーヒーには胃液の分泌を促進する効果があるので、食後にコーヒーを飲むと食物の消化を助けてくれます。食べすぎてしまったと感じる場合にはとくにおすすめです。
コーヒーに含まれるポリフェノールにはメラニン色素の生成を抑制する効果があります。研究論文でも、日常的にコーヒーを飲む人はシミが少ないとの報告があり、ポリフェノールは食後にコーヒーを飲んだ場合に最も多く摂取できるとの研究結果もあります。
よって、食後にコーヒーを飲むと美白効果が期待できるのです。
食後にコーヒーを飲み、ゆったりするひと時はリラックスできるものですが、その理由はコーヒーの香りにもあります。コーヒーの香りを嗅ぐと「α波」が多く発生するとの研究結果が報告されています。
「α波」は身体がリラックスしているときに発生する脳波で、リラックス度が高いほど多く発生します。
つまり、コーヒーの香りにはリラックス効果があると研究で認められているのです。食後にコーヒーを飲むと、リラックスをさらに深めてくれる効果が期待できます。
食後はどうしても眠くなってしまうものですが、コーヒーを飲むとカフェインの覚醒作用により、眠気防止になります。カフェインの効果が出てくるのは、個人差があるものの飲んでから20~30分後なので、食後にコーヒーを飲むと眠くなってくる時間帯に、ちょうどカフェインの覚醒作用で眠気を防止できるというわけです。
食後にコーヒーを飲むと集中力持続と注意力向上の効果が期待できます。コーヒーに含まれるカフェインは、集中力を持続させ、記憶力を向上させるという多くの研究論文があります。
午後の仕事や勉強に集中して取り組むため、ランチ後に1杯のコーヒーを飲むというのは効果的といえるのではないでしょうか。
たくさんのメリットがある食後のコーヒーですが、デメリットも存在します。食後にコーヒーを飲むと、コーヒーに含まれるタンニンと鉄分が結びついてしまい、鉄分の吸収を邪魔してしまいます。
よって、貧血気味の人は食後30分~1時間はコーヒーを避けるのが無難です。また、普段から鉄分をサプリメントや鉄剤から摂取している場合も同様です。
コーヒーは食前に飲む場合も、食後に飲む場合もそれぞれ異なるメリット・デメリットが存在します。食前のコーヒーではダイエット効果や血行促進効果が期待できるものの、胃が弱い人にはおすすめできないというデメリットがあります。
食後のコーヒーは消化促進・美白・リラックス・眠気防止などさまざまな効果が期待できますが、鉄分の吸収を阻害するため貧血気味の人にはおすすめできないというデメリットがあります。
コーヒーによってどんな効果を得たいのか、自分の体質や体調にはどちらが合っているのか判断したうえでコーヒーを楽しみましょう。
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